TOEIC 受験記

藤田五郎

第283回 (2021.11.28) TOEIC (午後) 感想

今回もいつも通りオンラインで結果が判明する当日に(今回はあと二時間ほどの時点で)試験の感想を投稿する。

 

【フォーム】

ベンチシェアフォーム

 

【寸評】

P1: やや難

店内で複数の客が買い物をしている写真の問題が難しかった。写真の細かい部分が分かり辛かった上、二つあった正解候補の選択肢のうちの一つの最後の方が聴き取れなかった。その結果、決め手を欠いて、勘マークをする羽目に。(選んだのはカートの選択肢。)

 

難しかったというわけではないが、もう一つ。キャンプや釣りなどの野外活動で使用するような背もたれの無い簡易な折り畳み椅子のように見えた構造物の上にカバンが載っかっている写真の問題において、正解選択肢はその構造物をラックと言っていたが、あれはラックなのか?

 

P2: やや易

A: 顧客に請求書を送っとくよ。

B: それは経理部がやるよ。

という会話があったが、B が A にわざわざでしゃばるなと威嚇しているような響きがあって、何だか A が可哀相な感じがした。

 

P3: 標準

P1 と P2 を解き進める中で、今日はいつもと違うスピーカーがいるな、という感覚がぼんやりと意識の中にあったが、P3 の最初のセットで、途轍もなく眠たそうな声が響き渡り、その存在がくっきりと浮かび上がった。

 

いつもの若い(と思われる)英国人女性がいなかった(ように感じた)ので、この特徴的な声のゲストスピーカーはその人の代役、つまり、同じ英国の人だと推測される。

 

スポンサーシップのレベルを最初はシルバーにするつもりだったが最終的にはゴールドに決めた、という話のグラフィック問題のセットで、「スポンサーシップにはどのような特典があると女性は言ったか」という問いがあったが、特典の具体的内容に言及したのは、男性の方だった。設問に不備があるのでは?と一瞬、戸惑った。

 

P4: 標準

グラフィック問題で、四つのステップが描かれたセットがあったが、その図表が既出の物凄く難しかった問題の図表と酷似していて、警戒心が一気に跳ね上がったが、杞憂だった。

 

P5: やや易

前回当たったフォームでは、構文をしっかりと把握させることを狙ったと思われる問題が多かったが、今回のこのフォームでは、構造上難しいものは殆どなく、また TOEIC 定番の問題†が割と多かったため、サクサクと解き進めることができた。一つだけ少し考えさせられた問題があったが、正解は出来ているだろう。恐らく。

 

†例えば、He arrived ------ at 8:30. において、promptly を入れさせるような問題。

 

P6: やや易

their か those かの判定をさせる設問はレベルが高かったように感じられたが、それ以外は、文挿入も含め、平易だった。

 

P7: やや難

簡単に解ける問題もあった一方で、難しい問題もあった。

 

シングルでは、ショッピングモールが小売業の起業家を支援する、という内容の記事問題が、自分としては馴染みが無かったためか、難しく感じられた。文章量がそれなりにあったにもかかわらず、設問数が二つだけしか無く、ここで時間をかけるわけにはいかない、という意識があったことも、この問題を難しく感じさせた要因の一つかもしれない。

 

他には、道路拡張の記事問題も難易度が高かった。記事そのものは標準レベルだったが、選択肢が紛らわしく、きちんと吟味しないと思わず誤答を選んでしまう仕掛けになっていた。

 

また、農場で 7 年間働いて来たが地元に帰還することになった人物による退任報告と後任の紹介のセットもレベルが高かった。とりわけ、後任に当て嵌まる選択肢を選ぶ設問は正答率が低いだろうと予測される。退任する人は management 側の人間なので、後任も当然 management 側の人間だ、と推測するだけなら、標準レベルの設問。問題は、退任する人が management 側の人間だとどの箇所から割り出せるか、だ。文章のどこを読んでも見当たらない。それもそのはず。CFO だったか、或いは COO だったか、は失念したが、その肩書きはメールの送り主の後ろにさらっと書いてあった。よくスキャニングだとかスキミングだとか声高に叫ばれるが、実は small print に至るまで細かく読むのが TOEIC で高得点を出すための秘訣だ。

 

ダブル176-180 (飼料用穀物貯蔵施設の建造)は、文章量は少なかったが、やや難の問題だった。しっかり読み込まないと正解できない仕組みになっていた。

 

このセットは二文書目が記事だった。シングルでは上述の二つ以外にもう一つ記事問題があった。合計四つ、ということで、記事問題の多いフォームだった。

 

181-185 (企業分析コンサルタント)も、やや難。アップロードの手順や報酬を支払うタイミングなど、内容が煩わしかった。

 

トリプルは、186-190コピー機故障)が標準、191-195 (会計ソフト販売)がやや難、196-200 (同居人募集)が標準、のように感じられた。

 

【スコア予想】

リスニングは問題ない。495 だろう。リーディングはどうか。今回当たったフォームは P7 の難易度が高かったので、満点を出すのに全問正解を求められることはないだろう。1 ミスが満点ラインなら 495 の可能性は十分にある。

 

【会場】

大阪商工会議所。初めての会場。なので、前以てネットで調べてみたところ、リスニングは天井スピーカーらしく、これまでの経験から言って天井スピーカーは聴き取り易い(苦手だ、と言う人もいる)ので、音響的な問題は無いだろうと安心していた。しかし、会場に辿り着いて、地下のやや広い感じのした試験室に行くと、前の演壇の上でデカデカと待っていたのは、いつもの IIBC のホワイトグレーのスピーカー、ではなく、円盤が二つ(調べて見ると、上が tweeter と、下が woofer と、それぞれ呼ばれているらしい)の黒い a two-way speaker だった。「事前情報と違うじゃん」と思ったが、運良く比較的前の方の座席で、天井の高さも普通くらいだったので、リスニングの音声は鮮明に聞こえた。

 

古い感じの建物に調和するかのように、机は普通の折り畳み式(?)の机で、椅子はパイプ椅子だった。そのため、TKP の貸し会議室と比較すると、備品はショボい印象ではあったが、試験問題を解くに当たり、不便さを感じるようなことは全くなかった。

 

最寄り駅は、堺筋本町谷町四丁目。僕は禁止されている自転車で行ったので、詳しくは分からないが、少なくとも谷町四丁目の方からはやや遠い上に道順も分かり難いだろうと感じた。

 

トイレは利用しなかったので、どのような様子だったか、不明。

 

全体としては、可も無く不可も無く、ごく普通の標準的な試験会場と言えるだろう。